ザ・選挙
政治情報ドキュメント
日経 2004年 2001年
参議院選挙が間近ということで、情勢を占ってみる。
今日は比例代表。
予想結果の正否はともかく、そこに至るまでの思考過程を細かく書くので、週刊誌など予想結果のみのアバウトな記事より、遥かに役立つと思う。ただ、その分、数字が乱立して難しいので、覚悟してください。
◆ ◆ ◆
比例代表を占うには、まず「ドント式」という議席配分の原理を知らねばならぬ。以前の私は、この議席配分原理を軽視して、アバウトに議席数を予想していた。しかし、それではダメなのだと最近わかった。
そこで面倒とは思うが、前回参議院選挙の比例をドント式で検算してみる。単純な予想では見えなかったものが見えてくるであろう。
2004年 参議院選挙特集・比例区 政党名 得票総数 得票率(%) 当選者数 民主党 21,137,458 37.79 19 自民党 16,797,687 30.03 15 公明党 8,621,265 15.41 8 共産党 4,362,574 7.79 4 社民党 2,990,665 5.34 2 女性党 989,882 1.76 0 みどり 903,775 1.61 0 新風 128,478 0.22 0
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まずはドント式を使わない大雑把な計算をしてみる。各党の得票率に、定数48をかけてみるのである(この値を「仮議席数」とする)。
自民党 48*30.03%=14.41(現実は15議席)
民主党 48*37.79%=18.14(現実は19議席)
公明党 48*7.79%=7.40 (現実は8議席)
共産党 48*7.79%=3.74 (現実は4議席)
社民党 48*5.34%=2.57 (現実は2議席)
女性党 48*1.76%=0.85 (現実は0議席)
みどり 48*1.61%=0.77 (現実は0議席)
新風 48*0.22%=0.11 (現実は0議席)
仮議席数を切上げor切捨てした値が、現実の獲得議席数になっているから、この大雑把な方法だけでも、そこそこの議席数予想はできることはわかる。
しかし、切上げか切捨てかは、獲得票数により異なる。例えば、民主党は仮議席数が18.14だが、小数点以下0.14が生きて、19議席獲得となる。一方、社民党は、仮議席数が2.57だが、0.57は死んで、2議席しか獲得できていない。
こんな感じであるから、仮議席数の計算のみで、当落線上の議席について、語ることはできないのである。今回(平成19年)のように、1議席が命運を分けることになる選挙だと尚更である。
そこで、ドント式で厳密な計算をしてみよう。
・自民党の16,797,687票を、
1で割って16,797,687、2で割って8,398,844、3で割って5,599,229、を、
順次行う(差し当たり本記事では、24で割るところまで繰返す)
・同じく、民主党の21,137,458を1で割り、2で割り、3で割り……
・同じく、公明党の8,621,265を1で割り、2で割り、3で割り……
これを全ての党について行い、まとめたのが次の表である。
平成16年参議院比例の獲得議席数計算 各党それぞれ24個の値が算出され、8党では192個の値となる。これらの値と党名とをセットにして、大きい順に並べると、以下のようになる。
1 民 21,137,458
2 自 16,797,687
3 民 10,568,729
4 公 8,621,265
5 自 8,398,844
6 民 7,045,819
7 自 5,599,229
8 民 5,284,365
9 共 4,362,574
10 公 4,310,633
(以下略)
第一位の民主には、最優先して一議席を与えられる。次の議席には、第二位の自民党が割り当てられる。さらに次の議席は、また民主党。そのまた次は公明党。共産党は9議席目の割り当てとなる。こうして、定数48が埋まるまで続く。第49位以下は落選である。
第60位までの状況は以下の通り。
01 民 21,137,458 当
02 自 16,797,687 当
03 民 10,568,729 当
04 公 8,621,265 当
05 自 8,398,844 当
06 民 7,045,819 当
07 自 5,599,229 当
08 民 5,284,365 当
09 共 4,362,574 当
10 公 4,310,633 当
11 民 4,227,492 当
12 自 4,199,422 当
13 民 3,522,910 当
14 自 3,359,537 当
15 民 3,019,637 当
16 社 2,990,665 当
17 公 2,873,755 当
18 自 2,799,615 当
19 民 2,642,182 当
20 自 2,399,670 当
21 民 2,348,606 当
22 共 2,181,287 当
23 公 2,155,316 当
24 民 2,113,746 当
25 自 2,099,711 当
26 民 1,921,587 当
27 自 1,866,410 当
28 民 1,761,455 当
29 公 1,724,253 当
30 自 1,679,769 当
31 民 1,625,958 当
32 自 1,527,062 当
33 民 1,509,818 当
34 社 1,495,333 当
35 共 1,454,191 当
36 公 1,436,878 当
37 民 1,409,164 当
38 自 1,399,807 当
39 民 1,321,091 当
40 自 1,292,130 当
41 民 1,243,380 当
42 公 1,231,609 当
43 自 1,199,835 当
44 民 1,174,303 当
45 自 1,119,846 当
46 民 1,112,498 当
47 共 1,090,644 当
48 公 1,077,658 当
49 民 1,056,873 落
50 自 1,049,855 落
51 民 1,006,546 落
52 社 996,888 落
53 女 989,882 落
54 自 988,099 落
55 民 960,794 落
56 公 957,918 落
57 自 933,205 落
58 民 919,020 落
59 み 903,775 落
60 自 884,089 落
第48位までにランクインした数を党派別に数えよ。
自民15、民主19、公明8、共産4、社民2
となることがわかるであろう。これが最終的な獲得議席数である。
ここで、特に重要なのが、48位付近の当落線上のデータである。
43 自 1,199,835 当
44 民 1,174,303 当
45 自 1,119,846 当
46 民 1,112,498 当
47 共 1,090,644 当
48 公 1,077,658 当
49 民 1,056,873 落
50 自 1,049,855 落
51 民 1,006,546 落
52 社 996,888 落
53 女 989,882 落
54 自 988,099 落
共産の4議席目、公明の8議席目は、まさにギリギリの当選である。一方、社民の3議席目、女性の初議席は、ギリギリのところで叶わなかった。
この前回選挙の検算を、今回の予想に生かしてみよう。
前回ギリギリでとった公明の8議席目、共産の4議席目が今回とれる保証は全くない。共産も公明も固定票以外はあまり期待できないので、投票率が若干上昇して、得票率が僅かに目減りするだけで、致命傷になりかねないのである。
逆に、社民は、前回分の余裕でとった2議席は確実に確保し、得票率が少し伸びるだけで、3議席目も狙える位置にある。
以上のようなことは、ドント式で厳密に計算しないと見えてこない。公明は8、共産は4、社民は2……などと、簡単に振り分けられるわけがない。各種報道では公明が比例区で8議席とることを疑いもせぬものが多いが、おかしい。
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【参議院選挙・比例代表の獲得議席数予想・2】へ続く
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2007年07月14日(土) | 23:08:06 | トラックバック(0) | 未分類