男性の中性化について


性差を超えたエンタメ人気 社会モラル崩壊の象徴?
 性差を超えたエンターテインメントが世界的なブームだ。日本では中性的な男性タレントが大挙して出演するテレビ番組や、女性歌手のヒット曲を男性歌手がカバーした企画盤が人気を獲得。米ハリウッドでは男優が太った中年女性、女優が男性ロック歌手を演じ話題だが、「テレビ文化がけじめなき社会を作り上げた証明」と批判する専門家もいる。(岡田敏一)

 流行語「どんだけ〜」の生みの親で知られる美容界のカリスマ、IKKOさんや、華道家、假屋崎省吾さんら大勢の中性的な男性タレントが、最新ファッションや美容、グルメ情報などを紹介する日本テレビ系のバラエティ番組「超未来型カリスマSHOW おネエ★MANS」。

(略)

 こうしたブームについて、松浦亜弥さんのものまねなどで人気のタレント、前田健さんは「歌舞伎や宝塚歌劇のように日本では男が女を演じる文化があるが、最近のブームは女性受けを狙ったもの。今の芸能界では女性の人気を獲得しなければスターになれないですから」と分析する。

 一方、メディアの変遷などに詳しい東海大学文学部広報メディア学科の時野谷浩(ときのや・ひろし)教授は「テレビの登場以前は社会のモラルが明確だった。男は男らしく、女は女らしかった。そのけじめを壊したのがテレビ文化。社会秩序を破壊している」と批判的に見ている。

 確かに最近は、男性の中性化・女性化が目立つのは事実。ただ、最後の時野谷さんの「テレビの登場以前は社会のモラルが明確だった。男は男らしく、女は女らしかった。そのけじめを壊したのがテレビ文化。社会秩序を破壊している」というコメントは、あまりに紋切り型である。

 社会のモラルなんて、崩れては構築され、崩れては構築され、の繰り返しなんでない?それに、テレビに社会モラルを壊すまでの力ってあるのかな。もともと社会モラルがぐらついている所を、狙って壊しにいくのがテレビなのであって、視聴者の潜在的な支持の無いところに、テレビが何をどう煽ったって、どうにもなりゃしない。

 話を、男性の中性化・女性化に戻そう。

 上の記事では、本格的に中性を狙った人物しか採りあげられていない。しかし考えてみれば、随分と昔から、若い男性のルックス理想像は、女性的なものになっているのではないだろうか。

 例えば、ジャニーズとか、「お母さんといっしょ」で子供よりもお母さんから大人気だった弘道おにいさん。いわゆる「男らしさ」とは無縁のルックスをしている。それは、彼らが、とりたてて女性化とか中性化を狙っているから、というわけではない。間違いなく彼らは、見かけも中身も男性である。ただ、彼らには「おとこおとこした雰囲気」というものが無いのである。

 そういう意味では、「男性の中性化」というよりは、「男性性の稀薄化」というほうが正しいか。何れにせよ、「おとこおとこした雰囲気」は「マッチョ」として嫌われるのである。

 そういう下地は、かなり昔からあった。私の知る限り、古いところでは舟木一夫あたり。時代の制約から、現代ほど過激ではないけれども、悪く言えば「女々しい」。少なくとも、男らしさよりは、女性的な柔和さで売るタイプであり、石原裕次郎のワイルドさとは方向性が逆なのではないか、と思う。

 こういうのは、特に若者系・アイドル系で見られ、時代を下るほど顕著となる。郷ひろみなんかも、可愛いもんだった(これとか)。男性の中性化、あるいは男性性の稀薄化というのは、別に今にはじまったことではないのである。最近は、それらが更に進んで、ニューハーフ的なものが増えてきてはいるが、それはある日突然にそうなったのではなく、何十年も前から、そういうのが流行る下地は出来ていたのである。


※ちなみに、おすぎとピーコ系は、キワモノで売っている感じなので、ここでいう女性化・中性化には当てはまらない。


 で、時野谷さんのコメントに戻るけど、女性的な男性が流行るのは、別にテレビが流行らせているのではなくて、時代が「中性・女性的な男性」を求めているんですよ。「おとこおとこした」「汗臭い」「マッチョな」男なんて、いくらテレビでやってもキワモノ扱いされるだけです。いくらテレビでも、プロデューサーは打ち切りになるのが怖いから、「男性的な男」に時間を割くことはしないんです。

 では、何故、「おとこおとこした男」は人気ないのか。

 それは分からん。ただ、現代は、男性が男性らしくあることに、大した利点が無いのは確か。仮に「女性を守る」のが男性の仕事だったとしても、女性を守る最大の武器は「腕っ節の強さ」ではなくて「金」なのです。で、その「金」で何をやるかっていうと、女の子と食事をしたり、映画を見にいったり。「男性らしさ」の出る幕など、せいぜいスポーツをする時くらいですかね。

 それどころか、「男性らしさ」とは、太古の「獣時代の記憶」であるから、文明社会でスマートに暮らそうとすると、かえって邪魔になりかねないもの。あれやこれやで、「おとこおとこした男」が、その本来のあり方で賞賛されるようになるのは、当分先ではないでしょうか。




 かくいう私も、実は、女性的・中性的にイメチェンしてしまった。別に、テレビのアイドル並になろうとしているわけではないが、人生一度でいいから、女性的な外見になってみたいと思ってしまったのだ。正確にいえば、かなり昔から思っていたが、それを実行に移したのが最近、というわけ。やはり、そういう変なことができるのも若いうちだけだから、最後のチャンスと思って。

 髪の毛は、一番下が肩につくくらいになった。スキンケアは欠かさない(スキンケアは一般男性にもオススメしたい)。ヒゲもレーザー脱毛で処分。眉毛も細めはカット。時にはリップグロスなども。

 ちょっと私の場合はやり過ぎだが、自分の別の側面を発掘できたようで、非常に満足していたりする。他人の目は厳しいけど。


2007年10月09日(火) | 00:14:14 | トラックバック(0) | 社会

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Author:あいふる
30代、男、一応社会人

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